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小原四季桜 守り人育成へ第一歩

有志の輪ひろげオール小原で  2026.3.13

 

講師を務めたのは四季桜の管理を25年間続けている酒井博さん。

 
 地域を象徴する観光資源「四季桜」の老木化や傷みが課題となっている豊田市小原地区で、先週末7日、剪定や施肥などの管理技術を学ぶ勉強会と実地作業が行われ、小原四季桜愛護会の会員だけでなく地域有志も参加して約30人が熱心に学んでいた。小原地区全体で四季桜を守り継承していこうという新たな取組の第一歩だ。
 
 四季桜は昭和53年に旧小原村が「村の木」に指定して以来、村内各地に広く植えられてきた。小原の人たちにとって今や「あるのが当たり前」の存在だが、50年近く経った老木が増え、また近年の猛暑の影響もあるのか全体に樹勢が衰えたり開花が遅くなったりしているという。
 
 管理はこれまで小原四季桜愛護会(事務局=小原観光協会)が中心になって年2〜3回ほど行ってきたが、四季桜は小原全体に1万本ほどもあると言われ、愛護会だけでは管理しきれないのが実情だ。
 
 小原観光協会は今回、四季桜を守り伝えていくための新たな取組として、地区区長会の協力も得て、勉強会への参加を地域住民に呼び掛けた。担当の齋木恵理子さんは「四季桜の現状に目を向けて、手入れの仕方を学んで地域へ持ち帰っていただきたいんです」と想いを話す。
 
 講師を務めたのは四季桜の管理に25年携わってきた酒井博さん(70・市場町・㈱眞栄)だ。小原ふれあい公園内の四季桜を見て回りながら、四季桜の特徴や隣り合うモミジとの兼ね合い、傷んだ枝の切り方、肥料の与え方などを丁寧に説明していった。将来の枝ぶりを予想し、邪魔になりそうな枝は細いうちに剪定すべきであることも伝え、参加者たちはプロの技術を真剣な面持ちで学んでいた。
 
 酒井さんは「管理する有志の輪を広げていかないと、できる人は育たないと思います」と言う。地域のお役で義務的に作業するのではなく、四季桜を愛する気持ちが広がらなければ、技術はなかなか地域に定着しないという意味だろう。
 
 作業を取材していると植えたばかりの若い苗木もあった。これは県立猿投農林高校の生徒たちが育てたものだ。同校では3年前の豪雨で「川見四季桜の里」が崩れたあと小原観光協会から相談を受け、挿し木で四季桜を増やし育ててきたという。その苗木が大きく育ったので、ふれあい公園と川見四季桜の里に植えたばかりだ。今回の勉強会にも参加して生徒たちは若々しさで参加者の輪を明るくし、農林高校の存在をキラリと輝かせていた。今後は小原中学校で挿し木の技術を伝えたい想いもあるそうだ。      【新見克也】